いつかは…

もう20数年前、私は確か高校生か予備校生だったと思う。
いつも一緒にオーディオを楽しんでいる先生宅でとあるスピーカの音を聞いてビックリ。
その音は、他のスピーカとは違い、音楽を聴かせてくれた。

その名は YAMAHA NS-1classics

 

当時の主流スピーカーは、黒い箱で3ウェイの同じような顔ばかり。スピーカユニットの素材などを競い合っていた。
音は今思うと中高域はハイスピード系、低音はボワンボワンと鳴っていたと思う。私も自作のスピーカにスーパーツイーターをつけて似たような音になっていた。
(今もフルレンジ+スーパーツイータは変わらないが音は変わっている)
そんな中、性能ではなく音楽を聴かせる目的で出てきたこのスピーカーは一瞬で私の心を奪い去り、そしてこうも悟った。

「自作スピーカではこの音は出せない!」

25+α年の間、いろんなスピーカを作っては壊してきた。でも、あの音は忘れられない。
NS-1classicsも11年間発売されてきた。いつかは買いたいと思っていたが結局のところ買えなかった。

そして、さらに月日は流れ…
半年ほど前、ふとヤフオクを見ていると、たまたま、NS-1classicsが出ていた。急に昔を思い出した。是非欲しい!
だが問題もある。NS-1classicsは、ツイータがむき出しのため、オークションに出ているうちのほとんどはツイーターにへこみがあるのばっかりだった。時々は程度が良いものが出てきたが、大体高値になってしまう。

先週も程度が良いものがあった。とりあえず、チェックリスト入りしたのだが、おそらく高値になるだろうと想像していた。連休の初日確認してみると、他にも数台出ていたためか、終了時間近くになっても誰も入札していなかった。

かなり迷った。でも、「プチッ」としてしまった。

数日後、物が届き確認すると中古といっても超が付くぐらいの美品、前のオーナーが大事に使っているのがよくわかる。早速、設置して音出し。

あぁ~~~、幸せ。」

聴いていて心地よい。昔聞いた音のままだ。ピアノの音が歌声がきれい~。

今でも作れば十分売れると思う。問題は使用しているアルニコがなくなってしまった事。

大事に大切に使います。

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